今回ききダシ会で取り上げたものは、以下の商品でございます。
・枯花かつお
・荒花かつお
・マグロ血合抜花
・サバ花
これらは「薄削り」と呼ばれるタイプの削り節で、鰹節というとこの薄削りをイメージされる方も多いのではないでしょうか?以下、それぞれの特徴を説明してまいります。
枯花かつおは鰹の枯節を原料としており、スッキリと香り高いダシ感が特徴です。和食用の一番ダシとして使用される鰹節と言えば、この枯花かつおのことを指します。
世間的に最も流通しているのは2番目の荒花かつおで、原料に鰹の荒節を使用しております。こちらは枯花かつおよりも魚の風味がより強めに出る特徴があり、濃い目の味付けに合わせるダシとしてはこちらもオススメです。
マグロ血合抜花は、マグロの荒節を血合抜き加工した薄削りで、大変澄んだダシが特徴です。ダシ感も鰹ほど強くないため、上品かつ繊細な味付けが必要な料理には大変オススメです。
サバ花はサバ節を原料としており、鰹節原料の花かつおほど有名ではございませんが、鰹とは違うコクのある風味が特徴です。
煮出し条件については、以下の通りでございます。
水の量 1.5リットル
ダシの投入量 75g(水に対して5%)
煮出し時間 3分
薄削りは基本的に、煮出すようなダシの引き方をいたしません。これは、ダシの「風味(特に香り)」を最大限に活かすためであり、味を濃くしようと煮出してしまうと、蒸気と一緒に風味も飛んで行ってしまいます。
今回は視覚的にわかりやすいように明確な煮出し時間を設けましたが、ご家庭などでダシ取りをされる際は、ダシを投入した後すぐに火を止め、削り節がお湯に浸るのをじっくりお待ちいただくことをオススメいたします。
実際の味や香りを社員で共有しましたところ、以下のような結果が出ております。
・枯花かつおは、魚っぽさはあるが、すっきりと香り高いダシという印象。
・荒花かつおは、魚っぽさを強めに感じる、若干強めのダシという印象。
・マグロ血合抜花は、魚っぽさがほとんどない、あっさりとした印象。
・サバ花は、突出するような香りや味がなく、全体としてまったりとした印象。
※ 上記感想は、今回のききダシ会での弊社社員の感想を元に記載しております。
以上、簡単ではございましたが、薄削り4種のダシを比較してみました。実際の調理シーンをイメージするとすれば、まずは枯花かつおを基準に、よりしっかり目のダシ感を得たい場合は荒花かつおを、もっと上品にまとめたい場合はマグロ血合抜花を、全体的にダシ感を落ち着かせたい場合はサバ花をご利用いただくのが良いかと存じます。
この4種の中で、マグロ血合抜花については今回ききだしをしたものと同じものを弊社ネットショップでお買い求めいただけます。お吸い物に合わせたり、純和食に合うような澄んだダシをお探しの方は、ぜひ一度お試しくださいませ。